最近、「UQモバイル」や「LINEモバイル」など各社が印象的なCMを展開しており、格安SIMや格安スマホという言葉が一般的となりつつあります。
しかし、興味はありつつも、「本当に安いのか」「使い勝手はいいのか」といった不安から、未だに大手通信キャリアを利用している方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は格安SIM・格安スマホのおさらいと選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。
格安SIM・格安スマホのおさらい
近年、ソフトバンク、ドコモ、auなど大手通信キャリアの通信回線の一部を利用し、サービスを提供する通信事業者(MVNO)が増加しています。 格安SIMとは、上記のMVNOが提供するSIMカードのことを言います。
MVNOは通信設備を自社で所有しておらず、維持費等を負担する必要がないため、大手通信キャリアよりも比較的安価な通信サービスを提供しています。通信設備自体は大手通信キャリアと同様のため、回線が繋がらないといった問題はほとんどありません。
格安スマホとは、SIMフリーのスマホのこと
通常は、各通信事業者でスマホを購入した際に、同時にSIMカードも挿入されており、契約した通信事業者の通信サービスのみが利用できるよう設定されています。
一方、SIMフリーのスマホは、上記のSIMカードが挿入されていない端末のことを言います。そのため、利用したい通信サービスを提供している通信事業者のSIMカードを自由に挿入することができます。
このように、格安SIM・格安スマホは近年普及し始めており、安価に通信サービスを利用できる点が魅力的です。しかし、一律に全ての人に適したサービスとは限らないため、下記のポイントを踏まえ、「どの通信サービスを利用するか」を検討する必要があります。
ポイント1:スマホの使用状況を確認する
格安SIMの基本的な契約プランは「通話機能」、「SMS利用機能」、「データ通信機能」で構成されています。そのため、日常でどれだけ通話・データ通信するかがポイントになります。
まず、日常的に通話する場合、格安SIMはお勧めできません。格安SIMの通話料金は定額制ではないため、通話すればするほど料金が高くなるためです。
MVNOでやってるけど通話料がかなりかかるから通話専用のガラケーとネットワーク用のスマホの二台持ちにしてもいい気がしてきている
— へしこ (@heshico3) 2017年4月16日
通信用スマホ(MVNOで安い通信料)と通話用スマホ(通話料のみ通信は前者からWi-fi接続)ってのもありっちゃありだけど2つあってもな・・・端末が無料なら考えるけど。無料のもあるが無料程度の性能しかないとむしろ通話特化のガラケーでいいという。
— うてん。 (@uten00) 2017年5月1日
次に、月々のデータ通信量が膨大な場合もお勧めできません。スマホの用途は主に下記の3つに分類できます。
- 検索(Googleなど)
- コミュニケーション(SNSやメール)
- エンタメ(動画・ゲームなど)
格安SIMの利用が適しているケースは、比較的データ通信量の少ない①検索と②コミュニケーションを中心に利用されている方です。
一方、③エンタメを長時間利用する方にはお勧めできません。動画やゲームはデータ通信量が大きいため、短期間で通信速度が制限されてしまいます。
また、動画やゲームをスムーズに利用するためには安定した回線速度が必要になりますが、格安SIMは回線設備のキャパシティが小さいため、昼間などの混雑時は回線速度が不安定になります。
ポイント2:通信事業者とプランを検討する
現在、格安SIMを提供している通信事業者(MVNO)は複数存在します。各社の提供するサービスは様々ありますが、上記で述べたように、基本的な格安SIMの契約プランは「通話機能」「SMS機能」「データ通信機能」で構成されています。通話及びSMS機能は、契約時に取り付けないことも可能です。
「通話機能」は、日常でLINEアプリなどの無料電話のみを使用している場合は、申し込まずに節約する選択肢もあります。一方、キャリア電話も使用している場合は、申し込むことをお勧めします。
「SMS機能」は、アプリによってはSMS認証が必要になる場合もあるため、必要な場合は、申し込むことをお勧めします。「データ通信機能」の料金は、契約時に選択した月々のデータ通信量によって変わってきます。あらかじめご自身のデータ使用量を把握しておきましょう。
Wi-Fiの利用やスマホの設定の変更によりデータ使用量を抑えることが可能なため、初めは必要最低限のデータ通信量のプランを契約することをお勧めします。通信事業者によっては、契約期間の途中で契約内容を変更することも可能です。
上記の料金プランに加え、回線速度やその他サービスが事業者を選択する上での基準となります。 比較的安定した通信速度が望ましい場合は、「格安SIM 回線速度」と検索すると、各事業者の接続速度に関するリサーチ記事の結果が載っています。
最新のデータを確認し、安定した通信速度を提供しているか、新規契約者の増加に対応できているかなどを確認しましょう。また、格安SIMは基本的にネット上で契約を行います。ネット上で契約が完了するメリットがある一方で、不明点を気軽に質問できないデメリットもあります。
このように直接質問などをしたい場合には、店頭窓口のある通信事業者をお選びいただくことをお勧めします。家電量販店等に店頭窓口を設置していたり、「楽天モバイル」など独立した店舗を設置している企業もあります。
ポイント3:条件に合った格安スマホの機種を選ぶ
格安スマホは幅広い価格帯で販売されています。安価なものでは1万円台の端末もありますが、性能が低いためあまりお勧めできません。初めて格安スマホを購入する場合は、日常で使用する分にはほとんど問題ないと思われる3~5万円台のミドルクラスの端末を購入することをお勧めします。
また、端末の機能も機種選びのポイントになります。おサイフケータイ機能が使える端末は国内メーカーが多いなど、端末によって機能は大きく異なります。端末の値段や機能、デザインなど、ご自身の希望をあらかじめ確認し、様々な選択を検討してみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?格安SIM・格安スマホは基本的に低額になりますが、通話機能やデータ通信量、その他サービスなどで融通が利かない点もあります。場合によっては、大手通信キャリアの方が条件が良いケースもあります。
まずは、ご自身のスマホの使用状況を定期的に見直してみましょう。そして、条件に合った通信事業者・プランを検討し、快適なスマホライフを送りましょう。